優良建築物等整備事業

制度概要

優良建築物等整備事業は、民間主導型の任意の再開発事業で、街区ごとの敷地の共同化による土地の有効利用の促進と住環境の整備、市街地住宅の供給並びに地域の防災性の向上を図る事業です。

民間の開発行為に対して一定の要件の下で補助金を交付し、適切な建築活動を誘導することによって、良好な市街地環境の形成と良質な市街地住宅の供給を促進し、効率的な市街地の整備を図ります。

草加市では住吉1丁目地区と谷塚駅東口B地区の2地区で実施をしてきています。

補助対象

補助の対象になる事業費は、市街地再開発等補助要領に定められ、補助率は3分の2以内（国3分の1、地方公共団体3分の1、県6分の1、市6分の1）。市が国・県から補助金を受け入れ、市の分の補助金を合わせて施行者に交付します（間接補助）。事業主体は地方公共団体となります。

事業の要件

1. 施行地区面積が概ね1,000平方メートル以上あること。
2. 敷地内に一定規模以上の空地を確保すること。
3. 敷地が6メートル以上の道路に4メートル以上接すること。
4. 地階3階以上の中高層建築物で、耐火建築物又は準耐火建築物であること。
5. 2人以上の地権者が共同ビルを建設すること（地権者2人の場合、地区内に200平方メートル未満または不整形な敷地があること）。
6. 草加都市計画市街化区域の近隣商業地域または商業地域。
7. 住宅専用面積が65平方メートル以上であること。
8. 草加市総合振興計画等都市計画マスタープランに沿った計画であること。
9. 事業実施により公共公益的施設の整備に寄与すること。

草加市実施地区

住吉一丁目地区優良建築物等整備事業

• 施行地区：草加市住吉一丁目地内
• 用途地域：商業地域・第二種住居地域
• 施行者：住吉一丁目地区開発地権者協議会
• 事業年度：平成12から14年度
• 地区面積：3,031.46平方メートル
• 敷地面積：2,524.06平方メートル
• 建築面積：1,324.75平方メートル
• 延床面積：8,742.54平方メートル
• 建ぺい率：52.08%
• 容積率：302.03%
• 構造：SRC造一部S造
• 階数：地上14階
• 権利者：9人（土地所有者2人、借地権者7人）
• 権利変換：3人
• 事業の特徴
  当地区は、東武伊勢崎線草加駅から北へ500メートル、旧日光街道に面した商店街に位置し、道路幅が狭く、商業・飲食・住宅等が混在する街並みでした。また、宅地の細分化及び木造密集家屋の老朽化が目立ち、土地利用上極めて不健全であり、都市機能上または都市景観上も対策の遅れの目立つ地区でした。このため、土地利用の共同化や建物の不燃化・耐震化など、住環境の整備改善、地区の防災性の向上が必要とされていました。
  そこで、この事業を活用することにより、住環境の整備改善・地区の防災性の向上、また、地区東側の都市計画決定予定道路部分の整備と、壁面の後退による公開空地の確保など、良好な市街地環境の供給を図りました。

谷塚駅東口B地区優良建築物等整備事業

• 施行地区：草加市谷塚町地内
• 用途地域：商業地域
• 施行者：谷塚駅東口B地区まちづくり協議会
• 事業年度：平成12年度から平成15年度
• 地区面積：1,948.30平方メートル
• 敷地面積：1,523.19平方メートル
• 建築面積：952.16平方メートル
• 延床面積：7,507.22平方メートル
• 建ぺい率：62.51%
• 容積率：397.79平方メートル
• 構造：SRC造一部S造
• 階数：地下1階地上14階
• 権利者：8人（土地所有者4人、借地権者4人）
• 権利変換：6人
• 事業の特徴
  当地区は、駅前という好立地にありながら、老朽化した木造低層建築物が残存していた地区であり、駅前商業地として土地の合理的かつ健全な高度利用が図られていない状況にありました。また、建物は住居系、業務・店舗が混在しており、空家や空閑地も見られるなど、駅前商業地としての成熟度が低い状況でした。
  そこで、この事業を活用することにより、商業業務機能と都市型住宅を複合化し、南の玄関口に相応しい市街地整備と不燃化の促進による安全性の高い市街地の形成を図りました。また、歩行者用通路の整備を行うことで駅前から既存商店街・住宅街への新たな動線が確保され、周辺住民の利便性も図られました。