更新日:2024年7月1日
「市税など、収入の何%を、毎年必ず払わなければならない支出に充てているか」を数値化したものを、経常収支比率といいます。
比率が高ければ高いほど自由度がなく、地域の課題に沿った新たなアクションが取りにくいことを示しています。
広報そうか4月号に草加市の財政状況が厳しいって書いてあったけど実際はどんな感じなのかな…
増え続ける固定費が財政を圧迫
生活に例えると「家計に余裕がない状態」で、収入のほとんどが家賃や光熱費などの固定費に充てられていることになります。
経常収支比率は、ここ10年で物価上昇などが進み、かなり高くなっています。
市税収入の伸び < 予算全体(支出予定額)の伸び
物価高騰などの影響で支出はどんどん増えていますが、市税収入はそこまで伸びていないので、予算全体(支出予定額)と収入の差が大きくなり、これまでの貯金やその他の収入に頼らざるを得ない状況です。
質を落とさず、草加市に住んで良かった!と思っていただけるように頑張っていますが、行政サービスの料金などが昔のまま低く設定されているものも多く、財政硬直化の理由のひとつになっています。
保険税や市民サービスの現状
草加市と他の自治体を比べてみると、国民健康保険税が比較的低く設定されていたり、経費が増えていても使用料や手数料を値上げせず運営している市民サービスがあります。
ピンチ!国民健康保険の保険税が低い
安心して医療を受けることができる保険の制度。
他の自治体より低く設定されていますが、加入者からお預かりしている国民健康保険税だけでは運営できず、市の一般会計からお金を補てんしています。
また、令和9年度からは埼玉県内のすべての市町村で、埼玉県が算定する市町村標準保険税率を導入する予定ですので、多くの市町村で保険税の見直しが必要となっています。
一般会計からの補てん額
注:R4は決算、R5,6は当初予算額。
市税などで運営されている会計を一般会計、国民健康保険税など特定の歳入で運用されている会計を特別会計といいます。
実は…市民サービスの使用料や手数料が低い
草加市の公共施設の中には、35年以上使用料が変わっていない施設も。
建替えなどの場合を除き、使用料は据え置きで頑張っています。
一方で、物価高騰などの影響で昔よりも維持費や修繕費などが高くなっており、一般会計の負担が増えている状況です。
施設管理にかかるお金には、使用料のほか、皆さんからお預かりしている市税等を充てています。
粗大ごみを処分するときの手数料なども同様で、今後も安心して市民サービスを受けていただけるよう、どのようにしたら良いか考えていかなければなりません。
明るい未来に向かって
行政サービスのほとんどは、市民の皆さまからお預かりした市税でまかなわれています。
家計のやりくりと同じく、草加市の財政も、収入に見合った支出を考えていかなければなりません。
このままでは、将来的に様々な市民サービスに影響が出てきてしまいます。
草加市では、クラウドファンディングやネーミングライツなど、収入を増やすための対策を積極的に進めるとともに、今年度からは、事業全体の総点検を行い、市の施策の改善に向けた検討を行っています。
未来の明るいまちをつくりあげていくため、今ここにある危機を市民の皆さまとともに乗り越えていきたいと考えています。
草加市をより魅力あるまちにするため、ご協力をお願いいたします。