更新日:2011年6月2日
毎年、冬場には感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルスなど)が流行します。
なかでもロタウイルスは、子ども(とくに乳幼児)の冬の重い下痢症の主な原因とも言われます。1歳を中心に流行がみられますが、保育所・幼稚園・小学校などの小児や、病院・施設などの成人でも集団発生が起こることがあります。
感染経路は?
ロタウイルスも、ノロウイルスとほぼ同じようなしくみで感染します。患者の便やおう吐物の中のウイルスがなんらかの形でほかの人の口に入って感染します。
こんな症状が出ます
- おう吐・下痢・発熱が主な症状です。ノロウイルスとくらべると、ロタウイルスのほうが発熱をともなう場合が多く、重症度が高いとされています。
- 3から8日つづく水様の下痢とおう吐、白い色の下痢が現れることもあります。
おう吐からはじまったり、咳や鼻水がみられることもあります。 - 激しいおう吐や下痢によって急に水分を失いますので、とくに乳幼児では脱水症状に気をつける必要があります。
- 一般に、年長児や成人では感染しても発症しない場合も多いようです。
かかってしまったら
- 現在、このウイルスに対する抗ウイルス剤はありません。
- 脱水症を防ぐため、イオン飲料などで水分を少しずつ何度も飲ませてあげましょう。
飲んでも吐いてしまう場合は、早めに医療機関に受診しましょう。 - 下痢止めは、ウイルスを体から出すのをさまたげるため、使用しないでください。
予防のために・・・基本は手洗いです!
- よく手を洗うことを習慣づけることが大切です。自分のトイレの後、子どものトイレを手伝った後、子どものオムツを替えた後、調理・配膳・食事・おやつの前などには、石けんでよく手を洗いましょう。
- 子どもが帰宅したときや、オムツ替え・トイレの後・食事・おやつの前に小さな子どもたちが手を洗うのを手伝ってあげましょう。
- 手を洗った後のタオルはいつも清潔に。
- 患者の便やおう吐物には大量のウイルスが含まれていますので、処理には十分注意する必要があります。
- ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、口に入って感染することがあるので、便やおう吐物を乾燥させないことが重要です。
そのほか、ロタウイルスに対する予防方法は、ノロウイルスに対するものとほぼ同様ですので、ノロウイルス対策の関連ページも参考にしてください。
アルコールや石けんはウイルスに対して効果がありますか?
ロタウイルス・ノロウイルスに対しては、これらの成分で死滅させる効果はありませんが、石けんで手を洗うことによって、手に付いているウイルスを脂肪分などと一緒に流し去ることができます。指先や指の間、手首のほうまでよく洗い、流水で流すことでかなり効果があります。
抗菌グッズ・消毒剤の乱用に注意・・・基本は手洗いとうがいです。
ノロウイルス・ロタウイルスに対してだけでなく、家庭内で消毒剤の含まれる抗菌グッズを乱用しないよう、注意が必要です。カゼやウイルスに対しては効果はほとんどありません。
抗菌剤や消毒剤に、細菌が長時間ふれることにより、薬に抵抗力のある危険な「耐性菌」を産み出してしまうおそれも指摘されています。
流しの周辺など、消毒剤などの成分が残ったままにしないよう、よく流し、乾燥させることに気をつけてください。
家庭内で抗菌グッズに頼り過ぎないようにしましょう。
関連リンク
- 厚生労働省のページ・ノロウイルスに関するQ&A(外部サイトにリンクします)
このページに関する問い合わせ先
保健センター
住所:〒340-0016 草加市中央1丁目1番8号
電話番号:048-922-0200 ファクス番号:048-922-1516