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草加市 SOKA CITY

お日待

更新日:2011年3月31日

広報そうか 第371号 昭和56年10月20日号

楽しみは力石と相撲

お日待

(14)お日待(金明町)

昔はこれといった娯楽が少なくて、正月や盆、神社の祭りなどだけでした。

金明町一帯も盆が過ぎると村人が集まるのは、氷川神社(旭神社)のお日待(ひまち)だけでした。

お日待は、毎年十月十四日を宵宮(よいみや)、翌十五日がお日待の日と決められています。この準備は年番制になっていて、町内を上、下、八木、茶屋の四組に分け、一年交替で行っています。

お日待の二日前、十三日には年番の組の者が稲ワラを持ちより、早朝から全長5メートルほどの蛇の形に編み、神社の鳥居にかけ、夜になると灯ろうに火をともします。

こうして収穫を目前にしてひと息つくと同時に、この年の豊作祈願をこめたお日待の準備が整います。

当日は、やはり年番が餅(もち)をつき大きな鏡餅を作り、参詣する村人や氏子の家に配りました。

神社はこの日、まるで社交場のようなにぎわいをみせ、毎日の作業で鍛えあげた体力を示そうと、相撲大会や力自慢が始まります。

境内にはにわか土俵が作られ、上半身を裸にした村人が周囲の歓声を受けながら次々と土俵に上り、激しく勝敗を競いました。最初は遊びにすぎなかった相撲も、次第に組の勝負となり、「上が一番だ」、「茶屋の方が強い」と応援にも熱気がこもり、また、酒がはいっているためか、きわどい勝負には各組がまるでケンカをしかねないほどでした。

相撲が一段落すると、今度は境内にある力石を持ち上げ始めます。この力石は講の人が奉納したもので、それぞれに二十貫、三十貫、四十貫(一貫は約3.75キログラム)などの数字と講の名称が刻み込まれています。

四十貫もの大きな石は両手で抱えられないため、手ぬぐいを回して肩に担ぎあげます。しかし、ただ持ち上げたり担ぐだけではだめで、力石を担いだままで神社を何周できるかを競いました。さすがに四十貫の力石となると、めったに担いで歩ける者はいなかったそうです。

力石は、手掛りがないため担いでも落ちやすく、油断をすると胸や背中の皮をむいてしまう者もかなりいました。中には豪の者がいて、二十貫ほどの力石を片手で持ち上げると、皿まわしのようにクルクルと回したそうです。

氷川神社では、今も十三日に蛇ねじりを年番の組が行っています。しかし、お日待は娯楽が増えたためか以前のにぎわいはなく、境内には力石がひっそりところがっています。

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