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草加せんべいの歴史と現在

更新日:2014年10月6日

今や全国に知られる和菓子の一大ブランド、草加せんべい

煎餅写真

ルーツについては諸説ありますが、最も親しまれているのは「おせんさん」のエピソードです。

草加が日光街道の宿場町として栄えた頃、おせんさんという女性が街道で旅人相手の茶屋で団子を売っていましたが、この団子はたまに売れ残ってしまうこともありました。団子は日持ちがしません。おせんさんはこの団子を捨ててしまうのはもったいないと悩んでいました。ある日茶屋の前を通りかかったお侍さんに「団子を平につぶして天日で乾かし、焼き餅として売る」というアイデアをもらいました。おせんさんが早速焼き餅を作って売り出したところ、たちまち評判となりその焼き餅は街道の名物になったという話が語り継がれています。

草加の観光マップなどで紹介されるこのお話は、実は昭和時代に作られた物語です。では本当の歴史はどんなものだったのでしょうか。

草加せんべいの歴史

昔のせんべい店の写真

草加は昔から米どころと言われ、多くの米がとれたことから、農家の人たちは余った米を保存するために団子状にした米を乾かしたものを保存食として作っていました。

江戸時代になり、草加宿ができると、茶屋や物売りが軒を並べるようになりました。このころから保存食だった煎餅も店で売られるようになり、広まっていったと考えられています。当初は生地に塩を練りこんだものでしたが、醤油が普及し始めた幕末から、焼いたせんべいに醤油が塗られるようになりました。

明治後半になると煎餅屋が増えていきますが、当時はお煎餅屋としてではなく、雑貨などの商売の片手間に行われていました。

大正時代以降、煎餅の認知度は高くなります。そのきっかけは当時川越で行われた特別大演習で、「煎餅」が埼玉の名産品として天皇に献上されたことにあります。これが「天皇家が召し上がったおいしい草加の煎餅=草加せんべい」として名称が広がっていきました。このころから煎餅づくりは地場産業として発達していきました。

1960年ごろの作業の様子

昭和に入っても順調だった煎餅産業は、太平洋戦争の激化から配給物資の統制により材料の米が手に入らず、煎餅屋は次々に廃業。警察の厳しいヤミ米取締の中、どうにか材料の米を手に入れて製造を続けた業者もいましたが、煎餅産業にとって受難の時代がしばらく続きました。しかしこの時危険を冒してまでも技術の伝承を途切れさせなかったことが後に幸いしました。

昭和30年代コメの統制解除や高度経済成長の波に乗って、駅やデパートでの即売会などで「草加せんべい」の知名度は飛躍的に上がりました。しかし「草加せんべい」の知名度が上がるにつれ、草加以外の煎餅屋の製品や、異なる製法によるものに草加せんべいの名称を使う業者が全国で横行し、その結果「草加せんべい」は全国的な知名度を得たものの、類似品や模倣品によって信頼が低下してしまいました。こうした状況を打開し、正真正銘の「草加せんべい」ブランドの復権と確立に向けて、市と煎餅業者が一致団結し、「本場の本物」の認定に続き、「地域団体商標」を登録しました。

本場の本物とは?

草加せんべいの焼き作業

その地域で伝統的に培われた「本場」の製法とその地域の材料を使った「本物」の味を作り続ける加工食品に対し、農林水産省が管轄する(財)食品産業センターが認定する地域食品ブランド表示基準により、平成18年2月に草加せんべい他6品目が第1号として認定されました。

草加せんべいの基準は次のとおり(認定当時)。

  1. 製造地:草加・八潮・川口・越谷・鳩ケ谷で製造
  2. 材料:関東近県で収穫された良質のうるち米
  3. 製造:最低10年の経験を持つ職人が製造を管理
  4. 焼き方:押し瓦での型焼き又は押し瓦方式を取り入れた堅焼き

注:鳩ヶ谷市は平成23年10月11日に川口市と合併しています。

認定商品には信頼の証である「本場の本物」マークが表示できます。

本場の本物について詳しくは下記リンクよりご覧ください。

本場の本物ロゴ

地域団体商標とは

商標登録制度は以前から特許庁の管轄で行われていましたが、従来の制度で、地名が入った商標(トレードマーク)の登録は原則として認められませんでした。
しかし、平成18年4月から新しく加わった“地域団体商標制度”により地域名と商品名の登録が可能となり、同19年6月に「草加せんべい」も登録することができました。

ブランド確立に向けて

「本場の本物」認定と「地域団体商標」登録を受け、平成18年に草加せんべい振興協議会と市では、草加せんべいのブランド確立に向けた協定を結びました。
また、専門機関が各事業所の工場で製造工程・衛生管理・食品表示などのチェックを行い、品質管理を徹底しています。
そのほか、せんべいの栄養成分の分析や、「本場の本物」普及のための展示会等への参加、さらには、個々の事業所による創意工夫が続けられています。

現在、市内にあるせんべいの製造所や販売所は50軒以上。 製造工程は機械化されつつありますが、昔ながらの天日干しや手焼きも行われています。
各社使用する米の銘柄や使う生地、味付が異なり、自分好みのおせんべいを探してみるのはいかがでしょうか。

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