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草加市

令和4年度施政方針

更新日:2022年3月7日

令和4年度施政方針

市民の皆様と共に新たな変革の時代へ

2月22日、市議会2月定例会が開会され、浅井市長が施政方針を表明しました。「コロナ禍で社会が大きく変化する中、行政においても、短期間で広く行政サービスを行き渡らせるためのデジタル化や利便性の向上、迅速かつ効果的な情報発信など社会の発展に向けた変革を促す新たな課題が与えられた。これらの課題の克服は、アフターコロナや災害発生時においても、市民生活に大きく貢献する。令和4年度は『コロナ対策』『経済対策』『情報発信』『行政のデジタル化』『災害対策』の5つの柱を軸に、引き続き市民の皆様の生命と生活を守る取組を進め、未曽有の危機を乗り越えていく」と市政運営の基本的な考え方及び令和4年度における重点施策の具体的な取組を述べました。

以下、令和4年度施政方針の全文を掲載します。

浅井昌志草加市長
浅井昌志市長

令和4年草加市議会2月定例会開会に当たりまして、市政運営に臨む所信の一端を申し述べ、議員の皆様をはじめとする市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

(1)令和3年度を振り返り

昨年一年間を振り返ってみますと、依然として社会に多大な影響を与える新型コロナウイルス感染症については、市内でも感染第4波、第5波と呼ばれる感染拡大の大きな波を経験し、多くの市民の皆様が不安の中で過ごされました。

また、年明け以後、新型コロナウイルスの変異株である「オミクロン株」のまん延により、これまで以上に感染者が急増し、第6波といえる感染状況が続いております。

このような厳しい状況の中で、行政が実施する感染症対策においては、これまでの新しい生活様式の実践やイベントの中止、縮小といった守りの対策に、ワクチン接種やPCR検査などの重症化予防や感染収束の鍵を握る攻めの対策が加わり、本市においても総力を挙げて取り組んでいるところでございます。

市民の皆様や草加八潮医師会をはじめ、多くの方々のご協力をいただき、令和4年1月現在、対象者の約86%の方が2回目のワクチン接種を終え、現在は3回目のワクチン接種が行われているところでございます。

ワクチン接種会場の様子
ワクチン接種会場の様子

新型コロナウイルスの感染拡大によって、私たちの生活が大きく変化する中、行政に対しても、社会の発展に向けた変革を促す新たな課題が与えられました。

コロナ禍においては、短期間で多くの方々に行政サービスを行き渡らせることが強く求められ、行政サービスのデジタル化や利便性の向上、さらには業務の効率化や迅速化をより一層推進することが課題となっております。

また、行政が実施する対策や支援などの様々な情報を分かりやすく、市民や事業者の皆様にお届けすることが、これまで以上に強く求められており、迅速かつ効果的な情報発信が課題となってきております。

これらの課題の克服は、アフターコロナにおける平常時や災害発生時などにおいても、市民生活に大きく貢献するものです。

私は、この課題の克服を、困難や苦難の中に隠れた貴重な機会と捉え、市民の皆様の明るい未来に向け、決意を新たに、市政運営に取り組んでまいります。

(2)経済状況等

世界経済に目を向ければ、国、地域の差こそあれ、総じて「コロナ危機」による落ち込みから回復を続けるとともに、我が国をはじめ欧米先進国では、ワクチンの接種比率が60%を超え、「ウィズコロナ」とも言うべき防疫と経済活動の両立が進んでいます。

しかしながら、世界経済の回復ペースは、部品・原材料不足の深刻化、資源価格の上昇等による生産減速などを背景に鈍化も見られ、今後、政策効果に支えられた回復から、自律的な回復へのシフトが本格化するためには、海上物流のひっぱく、サプライチェーンを通じた供給制約、及び半導体・労働力不足等の解消が必要とされているところです。

オミクロン株による急激な感染拡大に直面し、国民生活や経済への影響が依然として続く中、現時点では世界経済が回復へと向かうのか見通しが不透明な状況が続いているため、今後の経済動向を十分に注視していく必要があります。

(3)市政運営の基本的考え方

令和4年度の市政運営に向けては、第四次草加市総合振興計画、第二期基本計画における3つの重点テーマに加え、「コロナ対策」「経済対策」「情報発信」「行政のデジタル化」「災害対策」の5つの柱を軸とした各種事業に重点的に取り組んでまいります。

はじめに「コロナ対策」についてです。

自宅療養者貸出用のパルスオキシメーター
自宅療養者貸出用のパルスオキシメーター

新型コロナウイルス感染症については、オミクロン株による感染が拡大しており、依然として厳しい状況が続いております。市民の皆様の生活の安定を確保するため、引き続き職員一丸となって対策と支援に取り組んでまいります。

次に「経済対策」についてです。

昨年、多くの市内事業者の皆様においては、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などによる長期間にわたる休業要請や営業時間の短縮等にご協力いただいたところです。

消費喚起を通じた着実な地域経済の回復とともに、更なる発展につながるよう、市内事業者の販売促進や新分野展開、業態転換などを包括的に支援する「第二次産業強靱化戦略」に取り組んでまいります。

次に「情報発信」についてです。

市政に関する市民の皆様への情報発信には、ホームページや広報そうかに加え、「草加お知らせメール」や市の公式SNSも活用しております。コロナ禍以降、ワクチン接種などの情報を必要とする多くの方々の関心もあり、これらへの登録者数が増加しております。

今後につきましても、市政に関する多方面にわたる情報を、幅広い世代の方々に、迅速かつ効果的に発信していくことで、市政への理解を深め、市民生活の向上につなげてまいります。

公式ホームページ
公式ホームページ

次に「行政のデジタル化」についてです。

社会が大きな変革を迎える現在、行政サービスや住民の利便性向上が必要なものとなっておりますが、このことは、市役所における業務手順の見直しなど、業務改革による効率化や迅速化を進める大きな機会であると捉えております。

そこで、その手段として、高いセキュリティレベルを維持し、全ての市民の皆様がデジタル化の恩恵を受けられるよう、行政のデジタル化を推進してまいります。

最後に「災害対策」についてです。

昨年10月に千葉県北西部で発生した地震では、市内で震度5弱を観測し、大きな揺れを感じました。コロナ禍においても、自然災害の脅威は常に間近にあることを改めて実感いたしました。

今後発生が懸念される首都直下地震や大型台風の襲来などの自然災害に備え、市民の皆様の安全・安心を最大限確保するための取組については、さらに強化していく必要があります。

そこで、これまで以上に、災害時に備えた、防災拠点機能の強化や避難所の環境整備などに積極的に取り組んでまいります。

以上の5つの柱に加え、第四次草加市総合振興計画、第二期基本計画における3つの重点テーマである「持続可能性の向上」「ブランド力の向上」「コミュニティ力の向上」に寄与する各種事業を推進していくことで、「このまちに住み続けたい」「このまちで子どもを育てたい」「このまちを訪れたい」と思っていただけるような、魅力あるまちづくりに取り組んでまいります。

(4)令和4年度の主要事業

こうした基本的な考えに基づき、新年度の予算編成に当たっては、厳しい財政状況の中、引き続き新型コロナウイルス感染症対策を最優先課題として取り組むとともに、新しい生活様式への対応を図りつつ、市民の皆様の生活を守るため、中長期的に持続可能な財政を維持していくことを基本的な方針として取り組んでまいりました。

先行きが不透明なコロナ禍においては、これまで以上に、限られた財源を有効に活用しながら、必要な施策を推進していくことが求められております。

今後も人口減少や少子高齢化の進展により、経済の縮小に伴う市税収入の減少や社会保障経費の増大、老朽化する公共施設への対応など、厳しい財政運営が継続するものと予想されます。

そのような厳しい状況だからこそ、新たな財源の確保やデジタル化による行政の効率化を図るとともに、将来世代に過度の負担を強いることのないよう、健全かつ計画的な財政運営に努めてまいります。

こうした取組を進める中で、市民の皆様と連携し、民間の活力やノウハウを積極的に生かしながら、社会情勢の変化や多様化する市民ニーズに適応した行政サービスを着実に提供してまいります。

それでは新年度の主要な事業について、第四次草加市総合振興計画、第二期基本計画における3つの重点テーマに沿って述べさせていただきます。

重点テーマ(1)
持続可能性の向上

重点テーマの一つ目は、「持続可能性の向上」です。

未だ収束の見えない新型コロナウイルス感染症の拡大は、これまで築き上げてきた経済や社会システムに対する課題を浮き彫りにし、人々の行動や価値観に変化をもたらしただけではなく、市政運営においても大きな変革を促すものとなりました。

本市では、これまで感染防止対策と社会経済活動の両立に全力で取り組んでまいりました。引き続き市民の皆様の生命と生活を守る取組とテレワークの環境整備や教育のICT化など行政のデジタル化を推進し、ウィズコロナ、アフターコロナの新しい生活様式への適応を図り、未曽有の危機を乗り越えてまいります。

また、我が国が直面する人口減少や少子高齢化という構造的な問題への対応や年々激甚化する大型台風などの自然災害への備えも喫緊の課題となっております。

今後も変化に対応した新たな視点を取り入れながら、行財政運営に取り組むととともに、公共施設の維持・更新やインフラの整備など社会基盤の強靱化を進めることで、将来にわたって持続的に発展し、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいります。

安全・安心なまちづくり

はじめに、「安全・安心なまちづくり」に関わる取組について申し上げます。

現在、建設工事を進めている本庁舎の建て替えにつきましては、災害時における防災拠点としての機能強化を図り、令和4年度中の完成に向けて、引き続き取り組んでまいります。

また、新庁舎完成後の組織配置の集約化に伴い、新庁舎、西棟、第二庁舎が有機的に連携し、市民の利便性と業務効率を向上させていくため、第二庁舎のレイアウト変更に関する設計業務を行ってまいります。

新庁舎建設イメージ図
新庁舎建設イメージ図

災害時の避難所となる小中学校につきましては、避難所としての防災機能の向上と、教育環境の充実に向けて、屋内運動場へのエアコン等設置工事を小学校11校、中学校7校、計18校で行い、令和4年度に全ての小中学校の屋内運動場へのエアコン等の設置を完了させます。

草加消防署の建て替えにつきましては、まつばら綾瀬川公園南側公共用地への移転整備に向け、草加八潮消防組合と連携し、令和7年度の供用開始を目指して取り組んでまいります。

コロナ禍における業務の継続性確保につきましては、昨年よりテレワーク環境を整備し、検証作業に取り組んできております。年明け以降の第6波といえる感染状況においては、職員が在宅勤務を実施し、文書管理システムの決裁や財務会計システムの処理を行うなど、これまで庁舎内で行っていた事務処理の検証作業についても順次開始しているところでございます。

今後につきましても、テレワーク環境の更なる整備、AI-OCR、RPAによる業務の効率化など、デジタル技術を活用し、利便性やサービスの向上につなげる自治体DXの取組を進めてまいります。

また、自治体DXの柱の一つである、業務システムの標準化に取り組んでいくとともに、来庁者の利便性を向上させる仕組みである「スマート窓口」を新庁舎において導入するための準備を進めてまいります。

さらには、今後の行政のデジタル化とともに、様々な業務への活用が期待される「ドローン」について、試行運用を行ってまいります。

都市基盤となるインフラにつきましては、大型台風やゲリラ豪雨など激甚化する風水害に備え、排水路、排水施設の整備や適正な維持管理など、総合的な治水対策を計画的に進めてまいります。

地域防災力の向上

地域における防災力の向上につきましては、指定避難所の開設・運営及び訓練に必要な備蓄品や資機材の更新・充実を図るとともに、自主防災組織における防災士資格の取得に要する費用への補助を行い、自助・共助による災害対応を促進し、「まちの防災力」の強化を図ります。

谷塚小学校避難所運営訓練の様子
谷塚小学校避難所運営訓練の様子

さらに、災害時に水道本管から給水することができる応急給水栓を引き続き避難所となる小中学校に順次、整備してまいります。

市民の皆様の足となる公共交通への取組につきましては、東武鉄道株式会社が順次実施する、市内4駅へのホームドア設置に対する支援を行ってまいります。

新型コロナウイルス感染症への取組

新型コロナウイルス感染症拡大防止に対する取組につきましては、3回目のワクチン接種を希望する全ての方が速やかに接種を受けていただけるよう、国の動向を注視し、草加八潮医師会などの関係機関と連携を図りながら、引き続き迅速に取り組んでまいります。

2050年に二酸化炭素排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の推進につきましては、市民や事業者の皆様への周知啓発に取り組むとともに、省エネルギー施策として、アコスホールの舞台や客席の照明のLED化工事を行うなど、地球温暖化対策の推進に段階的に取り組んでまいります。

「ゼロカーボンシティ」共同宣言
「ゼロカーボンシティ」共同宣言

地域経済の活性化

次に、「地域経済の活性化」に関わる取組について申し上げます。

産業振興に向けた取組につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化に伴う地域経済への甚大な影響に対応するため、引き続き緊急経済対策として「第二次産業強靱化戦略」に取り組んでまいります。

具体的には、地域経済を力強く支えるため、消費喚起につながるプレミアム付商品券事業等を実施するほか、市内事業者の新分野展開や業態転換などの経営革新を支援するため、経営革新チャレンジ支援事業等を実施することにより、ポストコロナを見据え、地域経済が着実に発展していく包括的な支援を進めてまいります。

また、「企業立地促進奨励金」による市内での企業立地の促進に引き続き取り組むとともに、工場見学などができる産業観光施設の開設など、地域貢献に資する取組に対して支援を行い、住環境と操業環境の共生を図る「住工共生のまちづくり」を推進してまいります。

草加市プレミアム付商品券
草加市プレミアム付商品券

だれもが地域で、いつまでも元気に暮らせるまちづくり

次に、「だれもが地域で、いつまでも元気に暮らせるまちづくり」に関わる取組について申し上げます。

スポーツ・健康づくりに関する取組につきましては、旧松原団地D街区にテニスコートを整備し、令和4年10月の供用開始を目指すとともに、スポーツ健康都市記念体育館の競技場においては、スポーツ施設としての環境向上と避難所としての機能強化を図るために、空調設備の設置に向けた取組を進めてまいります。

また、「草加市スポーツ推進基本方針」において、健康づくりの拠点エリアと位置付けている市北東部地域におけるスポーツ施設の整備、更新を進めてまいります。

具体的には、市北東部地域での屋外スポーツ施設整備や老朽化した市民温水プールのリニューアルを行ってまいります。

また、東京2020オリンピックを契機に人気が高まっているスケートボードパークの整備に向けた取組を進めてまいります。

地域福祉の推進に向けた取組につきましては、複雑化・複合化した課題を抱える市民の皆様への包括的な支援と地域づくりに向けた支援の総合的な実施に向け、重層的支援体制を整備してまいります。

障がい者・児への支援

障がい者・障がい児の方々に対する取組につきましては、「児童発達支援センターあおば学園」の新園舎整備を引き続き進めてまいります。

あおば学園整備イメージ図
あおば学園整備イメージ図

また、市内における重症心身障がい者の方が利用する生活介護事業所について、定員不足が見込まれることから、重症心身障がい者の方を受け入れるため、「障害福祉サービス事業所つばさの森」を活用してまいります。

さらに、手話通訳者派遣事業における草加市社会福祉協議会の正規職員の専任手話通訳者を増員することで、聴覚障がい者の支援体制を拡充してまいります。

予防接種法で定期接種とされている子宮頸がん予防ワクチンにつきましては、国が積極的勧奨実施の方針を示したことから、接種対象者に対して個別に受診勧奨を行ってまいります。

重点テーマ(2)
ブランド力の向上

重点テーマの二つ目は、「ブランド力の向上」です。

まちの持続可能性を向上させるためには、まちの活力を将来にわたって維持していかなくてはなりません。そのためには、市民の皆様に「いつまでも住み続けたい」「ここで子どもを育てたい」と思っていただけるまちをつくらなければなりません。

今後も、更なるまちの魅力づくりを進め、草加のブランド力の向上に向けて、都市基盤の整備、にぎわいの創出、子育て支援や教育の充実など、ハードとソフトの両面から取組を進めるとともに、草加の魅力や施策を内外に効果的に発信してまいります。

魅力あるまちづくり

はじめに、「魅力あるまちづくり」に関わる取組について申し上げます。

まちづくりの基本となる計画、草加市都市計画マスタープランは、平成29年度から運用を開始しており、本年で6年目を迎えます。

その間、市街化調整区域の一部において、草加柿木産業団地の造成工事が完了し、東埼玉道路の自動車専用部、都市計画道路、蒲生・柿木川戸線などの事業も動きが始まり、市街化調整区域を取り巻く状況が大きく変化しています。そこで、市街化区域への編入も含めた土地利用の検討を行うとともに、都市計画マスタープランの中間見直しに取り組んでまいります。

都市基盤の整備に関する取組につきましては、引き続き新田駅周辺において、土地区画整理事業による公共施設の整備などを進め、災害に強い良好な居住環境の整備を図るとともに、にぎわいと親しみのもてるまちなみ景観の形成に向けたまちづくりを進めてまいります。

新田駅東口駅前整備イメージ図
新田駅東口駅前整備イメージ図

新田駅西口駅前整備イメージ図
新田駅西口駅前整備イメージ図

また、獨協大学前<草加松原>駅西側地域においては、獨協大学、独立行政法人都市再生機構、民間開発事業者及び本市が連携を図り、地域のにぎわい創出に向けた取組を進めてまいります。

さらに、同地域において、新たなモビリティサービスによるICTを活用した安全で快適な移動手段の構築を目指す、MaaSの取組についての調査研究を行ってまいります。

公園・緑地の整備につきましては、草加市みどりの基本計画に基づき、各地区の実情に応じた公園・広場の整備により、みどりのネットワークを形成し、都市環境における環境保全や、地域コミュニティ・防災機能などの向上を図ってまいります。新規公園整備として、吉町一丁目のあずま保育園跡地における公園整備工事を進めてまいります。

また、桜の名所として、本市の観光資源にもなっている葛西用水沿いの桜並木について、保全管理計画に基づいた桜の植え替えや害虫駆除を行うとともに、護岸や遊歩道の改修などの取組を引き続き進めてまいります。

草加らしい文化芸術の振興

文化芸術に関する取組につきましては、松尾芭蕉にゆかりのある全国の自治体や関係機関が参加して昭和63年度から開催されている「奥の細道サミット」を本市で開催いたします。国指定名勝「おくのほそ道の風景地 草加松原」の魅力を広く発信する機会となるとともに、第2回国際俳句大会の表彰式も併せて行い、草加に息づくにぎわいと活力にあふれた草加らしい文化芸術の振興を図ってまいります。

草加松原の松尾芭蕉翁像
草加松原の松尾芭蕉翁像

情報発信の取組につきましては、市民の皆様にとってわかりやすく効果的に情報を伝えるために、SNSなどを活用した情報発信力の強化に取り組んでまいります。

まちのにぎわいの創出

次に、「まちのにぎわいの創出」に関わる取組について申し上げます。

駅周辺のにぎわいや魅力の創造をもたらす取組につきましては、草加駅東口駅前広場の施設改修や歩道整備などを引き続き進め、駅利用者の利便性の向上を図るとともに、都市再生推進法人等と連携した公共空間の利活用など、まちの価値向上に向けた取組を引き続き行ってまいります。

また、谷塚駅周辺エリアにつきましては、商店街の活性化やにぎわい創出につなげるため、文教大学との連携を深めるとともに、谷塚駅周辺エリアを対象としたリノベーションスクールを引き続き開催し、これまで提案のあった事業計画の実現を支援するなど、民間主導・公民連携によるリノベーションまちづくりを推進してまいります。

第1回リノベーションスクール@やつか
第1回リノベーションスクール@やつか

子育て・教育環境の充実

次に、「子育て・教育などの充実」に関わる取組について申し上げます。

子育て世代の支援に向けた取組につきましては、子どもたちの安全確保のため、ひかわ保育園及びせざき保育園の耐震補強工事を実施するとともに、にしまち保育園の耐震補強設計を実施してまいります。

また、瀬崎児童クラブにつきましては、新たに小学校敷地内に専用施設を建設するため、実施設計を進めてまいります。

学力向上に関する取組につきましては、引き続き本市独自の学力・学習状況調査の結果を分析・活用するとともに、GIGAスクール構想に基づき配備されたタブレット端末等のICTを効果的に活用し、日々の授業改善を進めてまいります。また、放課後学習等を実施し、学習機会の充実を図ってまいります。

タブレット端末を使用した授業の様子
タブレット端末を使用した授業の様子

平和に関する学習の取組につきましては、広島で実際に被爆を体験された市内在住の方などを講師に迎え、被爆体験をもとにした講話や演劇を実施し、平和や命の尊さについての理解を深めてまいります。

市内全中学校での平和公演会の様子
市内全中学校での平和公演会の様子

重点テーマ(3)
コミュニティ力の向上

重点テーマの三つ目は、「コミュニティ力の向上」です。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域のイベントや会合が中止となるなど、地域コミュニティの活動を停止せざるを得ない状況に陥りました。まちの活力の維持には、地域コミュニティの活性化とともに、そこに暮らす方々の活力の向上も欠かせません。まちづくりを推進するための最大の資源である「人」の力、一人ひとりの市民の力をまちづくりに生かしていくことが必要となります。

まちづくりの主役である市民の皆様に、草加の誇る市民力を最大限に発揮していただき、多様化する地域の課題を地域自らが主体となって解決する地域コミュニティの醸成を図るとともに、地域の皆様の活動を支援し、市民と一体となり地域の課題解決に取り組むことで、魅力あるまちづくりを進めてまいります。

市民協働によるまちづくり

はじめに、「市民協働によるまちづくり」に関わる取組について申し上げます。

まちの将来像の実現につきましては、市内10のコミュニティブロックごとの行動計画となる「コミュニティプラン」を市民、町会・自治会、市民団体、民間事業者の皆様と協働で策定し、引き続き具体的なまちづくりの実施、実現に取り組んでまいります。

地区別懇談会の様子
地区別懇談会の様子

谷塚駅西口のまちづくりにつきましては、引き続き整備区域、整備手法等の検討を行い、駅周辺の利便性や防災機能の向上、さらには市南部の核となる良好な住環境づくりに向け、まちづくりを推進してまいります。

市民活動・支え合い

次に、「市民活動・支え合い」に関わる取組について申し上げます。

町会・自治会の活動拠点である町会会館等につきましては、施設改修やエアコンの設置などにかかる費用の補助を引き続き行ってまいります。

また、松原児童青少年交流センターにつきましては、児童館の機能に加え、青少年の活動の場・多世代交流の場・音楽活動の場などの複合機能を有する施設として、令和4年10月に供用開始するため、引き続き建設工事を行ってまいります。

松原児童青少年交流センター整備イメージ図
松原児童青少年交流センター整備イメージ図

生涯学習に関する取組につきましては、多くの人々が生きがいをもって暮らせるように、地域を支える人材の育成を通じて、学びの成果を生かせる人づくり、まちづくりを行ってまいります。

以上が令和4年度における主要な事業でございます。

また、現在の第四次草加市総合振興計画は、平成28年度の策定から、本年で7年目を迎えます。

これまでの成果や課題などを踏まえ、本年は、令和6年度から始まる第三期基本計画の策定に向け、次の4年間における施策の目標や方向性の検討などの準備を進めてまいります。

併せて、施策評価市民アンケートなどにより把握をした各施策への評価を、第三期基本計画の実施にあたり生かしていくとともに、基本計画の目標を確実に達成するために、進行管理サイクルの確立に向けた取組を進めてまいります。

(5)むすびに

先般開催された北京2022オリンピック競技大会では、多くの日本人選手が活躍し、最後まで決して諦めない姿勢や日ごろから地道に努力を重ねることの大切さを教えてくれました。

また、昨年開催された東京2020パラリンピック競技大会では、本市出身の高橋和樹選手と、アシスタントの峠田佑志郎選手が、ボッチャ混合ペアにおいて見事銀メダルを獲得し、多くの人々に、希望と勇気をあたえてくれました。

高橋選手はリオデジャネイロパラリンピックにおいて予選で敗退したのち、世界を目指してより競技に専念できる環境に身を置きました。

そして峠田選手も、勤めていた特別支援学校を退職され、競技のみならず、高橋選手の生活の介助も担うなどして、アシスタントに専念する道を選ばれました。

高橋選手、峠田選手の両選手が、世界を目指し、未来に向け、思い切って、変化ある行動を実行したことが、大会での銀メダルの獲得という素晴らしい偉業達成につながったのです。

高橋選手・峠田選手に市民栄誉賞特別賞授与
高橋選手・峠田選手に市民栄誉賞特別賞授与

令和4年度の市政運営にあたりましては、コロナ禍という難局を乗り越え、希望にあふれる未来を築くため、お二人のように、失敗を恐れず、変化ある行動を実行していくことで、魅力あるまちづくりにつなげていきたいと考えております。

また、社会が大きな変革を迎えるこの時期を、様々な行政課題を克服する絶好の機会と捉え、積極的に行動を起こしてまいります。

平成30年10月、わがまち草加を良くしたいという、強い想いを胸に市長に就任して以来、4年目を迎えることとなり、いよいよ、現在の任期の総決算の時を迎えました。

これまでの間、公約である「“わがまち”草加づくりの7つの戦略」の実現に向け、全力で市政運営に邁進してまいりました。

就任直後の平成30年11月には、これまでの多くの先人の皆様のお力に支えられ、市制60周年を迎える中で、記念式典を開催し、未来に目を向け、本市の目指す都市像「快適都市‐草加‐」を創っていきたいとの想いを伝えさせていただきました。

また、元号が変わった令和元年10月には大型の台風第19号が上陸、本市では初となる避難情報の発令や多数の避難所開設など、様々な対策を行いましたが、同時に、多くの課題も明らかになりました。

そこで、それらの課題解決に向け、避難所開設の判断基準の明確化や市内の全小中学校の屋内運動場へのエアコン設置などの方針決定を迅速に進めてまいりました。

また、令和2年度以降は、新型コロナウイルス感染症への対応に邁進してまいりました。各種コロナ対応への対策につきましては、地方創生臨時交付金や新型コロナウイルス感染症緊急対策基金などを活用する中で、数多くの事業を様々な分野において実施し、市民の皆様の生命と生活を守るため、職員とともに全力で取組を行ってまいりました。

現在もなお、解決すべき課題は残されておりますが、これまで多くの市民の皆様、そして市議会の皆様のご理解とご協力を賜る中で、市政の発展に向け、様々な取組を実現できたことに、深く感謝を申し上げます。

今後も市民の皆様、事業者の皆様のお力添えをいただきながら、さらには、職員一丸となって、草加の総力により、行動を起こすことで、「やさしさがあふれるまち 草加」「快適都市‐草加‐」の実現を目指してまいります。

最後になりますが、本市の発展のため、市民の皆様、議会の皆様の、より一層のご理解とご協力をいただきますよう、お願い申し上げ、令和4年度の市政に臨む所信といたします。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

草加市長 浅井昌志

このページに関する問い合わせ先

市長室 広報課
住所:〒340-8550 草加市高砂1丁目1番1号
電話番号:048-922-0549
ファクス番号:048-922-3041

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