更新日:2021年12月15日
後列左から レイデル・アルベイロ・レムス選手、浅井昌志草加市長、ルイス・カルロス・カルデロンコーチ
前列左から ネルソン・クリスピン選手、モイセス・フエンテス選手、ミゲル・リンコン選手、ダニエル・セラーノ選手
草加市は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会におけるコロンビア共和国のホストタウンで、同国パラリンピック水泳競技団の事前キャンプ地となっています。
9月18日(水曜日)に、選手団の皆さんが草加市長を表敬訪問し、10月1日(火曜日)までの事前キャンプが始まりました。
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職員を挙げて選手団の皆さんをお出迎え
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選手団を代表し、ルイス・カルロス・カルデロンコーチは、「来年の東京パラリンピックに向けた大事な年であり、今回のキャンプで日本の食・文化に慣れることや、市民の皆さんとの交流を楽しみにしています。」と挨拶。
浅井昌志草加市長も、「市を挙げで皆さんをサポートしていきます。大会に向けた練習と市民の皆さんとの交流により充実した2週間を過ごしてください。」と歓迎の言葉を述べました。
選手の皆さんは、9月10日から15日までロンドンで開催された世界選手権に出場。3人でメダル10個(金メダル6個・銀メダル1個・銅メダル3個)を獲得する活躍を見せたネルソン・クリスピン選手、ダニエル・セラーノ選手、モイセス・フエンテス選手は、来年の東京パラリンピックへの出場が内定しています。
東京大会で6回目のパラリンピック出場となるモイセス・フエンテス選手は、過去の大会で銅メダル・銀メダルは獲得しており、東京大会では金メダル獲得を目指しますと力強く宣言していました。東京大会での3選手の活躍が楽しみです。
9月19日(木曜日)は、選手団の皆さんに草加で「和の文化」を体験してもらおうと、手焼きせんべい体験と茶道でおもてなしを行いました
ぱりっせで草加せんべいの手焼き体験
草加せんべい振興協議会の池田さんの指導の下、草加せんべいの手焼き体験が行われ、通訳ボランティアとして協力をいただいた獨協大生の古谷さんと加藤さんを介して、選手団の皆さんと交流を深めました。
選手からは、どんな工程で生地を作るのか、一日にどのくらい焼けるのかなど質問もあり、興味津々。池田さんが「草加せんべいを食べて金メダルをとってください」話すと「1枚では足りない2枚ください!」とジョークを交えた会話も飛び交っていました。
焼き方の見本を見た後、さっそく生地を焼き台に乗せて手焼き体験が開始。選手たちは、普段使わない箸にもチャレンジしていました。慣れない手つきながら、上手に生地を裏返し、焦げ目がついたおせんべいに醤油を塗り、あつあつの焼きたておせんべいが完成。
出来立てのおせんべいを食べて、モイセス・フエンテス選手は、「サクサクして美味しい。ビールが飲みたくなる」と話し、コロンビア共和国の伝統料理であるトウモロコシの粉を練って平たくしてフライパンで焼いた薄焼きのパン「アレパ」に似ているとコロンビア共和国の食文化についても教えてくださいました。
漸草庵で茶道のおもてなし
次に、漸草庵へ移動し、草加市茶道協会の協力で茶道体験を行いました。着物姿の会員の皆さんが選手の皆さんの隣に付きおもてなしを行いました。
畳や和菓子、抹茶にと、はじめて尽くしの体験ということもあり、選手の皆さんは、お菓子の食べ方やお茶碗の回し方など細かな作法に困惑気味の表情を見せたり、甘い和菓子と苦い抹茶の味の差に驚きの声をあげている様子が見られたりなど、表情豊かでフレンドリーな選手の皆さんのおかげで、笑いが絶えない賑やかなお茶会となりました。
草加松原散策
最後に、草加松原の散策を行いました。獨協大生の通訳ボランティアの古谷さんが、来年聖火リレーのコースにもなっている草加松原を紹介。
▲通訳ボランティアの古谷さんは「きちんと通訳できるか不安だったけれど選手が明るくフレンドリーに接してくれたおかげで楽しくできた」と話し、加藤さんは「反応がいつも楽しそうでますます貢献したいと思った。通訳以外にも選手とたわいのない会話ができ、貴重な体験ができてうれしかった」と話していました。
草加市に来る前に草加市の紹介映像を見ていた選手団の皆さんは、「映像で見た場所だ」と百代橋や草加松原などを見て、写真を撮影したり、散策をしたりなど草加の風景を楽しんでいました。
体験を終えて、選手団を代表してレイデル・アルベイロ・レムス選手は「人生で初めての何百年もの歴史がある日本文化の経験ができ、とても価値のある、意味深い経験ができたことを嬉しく思います。おもてなしの心を感じました。心から感謝しています。本国の家族にも伝えたいと思います」と話していました。