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草加市役所

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外国人の児童・生徒支援の環境を考えるシンポジウムが開催されました

更新日:2016年6月17日

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近年の国際化の波は全国の自治体に及んで、教育現場での外国人の児童及び生徒への教育のあり方が改めて問われています。そのような中、6月4日に獨協大学で「草加の外国人児童生徒のために『わたし』にできること―支援の環境を考える」と題した、草加市・獨協大学地域研究プロジェクトのシンポジウムが開催されました。シンポジウムには市内で日本語教育に携わっている人など約70人が参加。支援や教育の第一線で活動する人たちの講演や意見に会場は大いに盛り上がりました。

この日は平成27・28年度の同プロジェクト研究者代表の本橋エレン氏と同大国際教養学部言語文化学科准教授の野原ゆかり氏のあいさつの後、草加市人権共生課の斉藤和見課長が草加市のこれまでの歩みと、それに伴う外国人登録人口・住民台帳基本人口の推移を紹介。さらに市役所内に置かれた国際相談コーナーの役割や、草加市独自の取り組みである国際理解教育補助員の配置について説明を行いました。

続いて、草加市と協働で国際相談コーナーの運営事業を行っているNPO法人Living in Japanの代表である簗瀬裕美子氏が講演を行い、「昨年の相談件数2,534件のうち、外国籍児童のサポートがほぼ半数を占めている」と述べた上で、付き添いや書類の記入に至るまで、細かいサポートを展開している現状を報告しました。「私たちが目指しているのは『ソフトランディング(軟着陸)』。学校にうまく入ることがその子のその後の日本語の生活をよくしていくし、支援をしても、うまくいかなくて母国に帰ってしまう子もいる。お掃除にしろ給食の支度にしろ、文化としてそういうことをやってこなかった人には分からないので、お母さんに来てもらい『日本ではこうやるのよ』というのをみてもらう。いくら堪能な通訳が付き添っても、実際の物や様子を見てもらわないと分からないことがあります」と活動で目指すものとその労苦について語りました。

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続いて、帝京大学専任講師でNPO法人子どもLAMPで活動し教科学習を指導する宇津木奈美子氏は、カナダの言語学者カミンズの理論「二言語相互依存の原則」を紹介。2つの言語を2つの氷山の絵で表し、水面から出ている部分は「発音」や「言葉の違い」だが、水面下の部分である共有基底言語能力には「知識」「経験」「概念」の能力を含むと言われており、出てくる言葉は違っていても頭の中は一緒であるのを利用しようというカミンズの狙いを説明した上で、小学6年の外国籍の児童に社会で江戸幕府の英訳文を見せた時に児童が「幕府ってgovernment(政府)なの?」と尋ね、さらに「じゃあ鎌倉も室町も?」と質問してきた事例を紹介。「幕府が何かわからないまま江戸時代まで学んできたが、governmentの概念を持っていたので、比較の対象として鎌倉や室町を出すことができた。第一言語ではgovernment、第二言語では幕府。概念形成はできている。この児童や生徒の共有基底言語能力を利用しようというのが子どもLAMPの取り組みです」と述べました。

また、Living in Japanや子どもLAMPで実際に支援の現場で活動している人や、獨協大学で研究に取り組んでいる人も登壇し、自身の経験や主張を発表。特に文化の違いから生じるユーモラスな体験談には、会場の参加者の表情もほころびがちでした。

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この後休憩時間を挟んで、多文化共生の学校を創る試みの舞台となった愛知県東浦町立石浜西小学校の前校長である小山儀秋氏も加わり、パネルディスカッションが行われました。小山氏は「悪い意味でマニュアル化、パターン化している支援の仕方も見られる。マニュアルに従って熱心にボランティアの人たちが取り組むのだが、疲れてしまう。その子に必要な支援は何か。ボランティアや研究者が考える時期に来ている」と訴えました。また、参加者からの「日本語指導の際、児童が求めているものは何か」「対象となる児童を発見する方法はどのようなものか」等の質問に対して、パネリストだけでなく、会場の参加者も活発に意見を述べていました。

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予定の終了時間を過ぎて、パネリストや参加者の一部は別室に場所を移して、茶話会の形で意見交換を続けました。不安を抱えながら草加で、そして日本で暮らしていく外国籍の児童や生徒に寄り添って、対等の目線で一緒に活動していくことが求められているのではないでしょうか。外国から来た児童や生徒に対する支援のあり方について、改めて考える機会を与えてくれる有意義なシンポジウムとなったようです。

このページに関する問い合わせ先

人権共生課
住所:〒340-8550 草加市高砂1丁目1番1号
電話番号:048-922-0825
ファクス番号:048-927-4955

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