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草加市 SOKA CITY

素人相撲

更新日:2011年3月31日

広報そうか 第384号 昭和57年5月20日号

市内を沸かせた大熱戦

素人相撲

(26)素人相撲(高砂)

去る五月九日開幕した大相撲夏場所は、蔵前国技館で連日にわたって熱戦が繰り広げられ、相撲ファンにとっては見逃せない一番が続いています。

こういったいわゆる職業相撲とは別に、草加には古くから「八幡講」という素人相撲が盛んだったことは案外知られていません。

明治から昭和にかけて、市内では八幡神社を守り神とした素人相撲大会があり、神社やお寺の縁日やお祭りには境内で素人相撲大会が盛んに行われ、娯楽の少なかった当時はたいへんな人気だったといわれています。

この素人相撲は主に、高砂二丁目にある薬師堂の境内につくられた土俵で行われていました。

もともとこの素人相撲の起こりは、草加出身の兵士が日露戦争の勝利を祝った相撲大会で優勝したことから始まっています。この兵士はその優勝の祝いに、乃木大将から中国にある山脈からとった「大弧(たいこ)」という四股名(しこな)をつけてもらい、帰還後、草加に素人相撲を広めたといわれています。

相撲好きは今も昔も変わらず、この素人相撲が近づくと街角で相撲談義に花を咲かせていました。

そんな町の話題をさらっていたのは、何といっても山響(やまひびき)といわれた力士でした。この力士は徴兵された麻布三連隊に入隊中、秩父宮様を前にした御前相撲で優勝したほどの強者で、向かうところ敵無しだったといわれています。

そのほかにも玉響(たまひびき)や肩福目(かたふくめ)、一之花といった四股名の力士が活躍し、最盛期には二十名もの力士が勢ぞろいして、大勢の観客を前に”大相撲”を展開しました。

また、この素人相撲は市内の試合だけではなく、西新井(東京)や葛西(千葉)などの素人相撲とも対抗試合をして、相撲好きを大いに沸かせました。

しかし、このように盛んだった草加の素人相撲も、戦時色が濃くなるにつれてしだいに力士が徴用され、昭和の中ごろまでにその姿を消してしまいました。

現在、高砂二丁目にある八幡神社の神殿には、力士たちの番付が掛けてあった折針が残り、かつて盛んだった素人相撲の名残を、今にとどめています。

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